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自然に生かされている人類にとって地球環境破壊は深刻な問題です。ところが今日に至るまで人類は、自然環境に対して自らを決してちっぽけな存在とは思わない『文明』を築いてきたと言えるのではないでしょうか。
“動かざること山の如し”というのは孫子の言葉です。しかし、かつてある実業家が富士山を崩して東京湾を埋立てることを本気で考えたように、現代の土木技術者で山は動かないものと考えている人はほとんどいないでしょう。
また、中国では古代の聖帝禹(う)によって黄河の治水が始まり、以後潅漑によって大規模な耕地拡大が行われ、河川は人の手による護岸工事によって川の形態を固定化することが常識とされてきました。当然水路網が張りめぐらされ、耕地に給水されれば限りある水の表面積は拡大され、蒸発する分量も飛躍的に増え、かつては山紫水明の都であった殷墟のように砂漠化し緑の回復は全く不可能となって行ったわけです。
他方、モーゼは神の力を得て海を割ったといいますが、今の人類はいとも簡単に海を堰きとめ海水を汲み出し海底を干上がらせて東京湾横断道路をつくってしまいます。今や人類は神の手助けがなくとも海をも切り裂く能力をもっています。
進化論を説いたC・ダ−ウィンは、有史以来、いままでに絶滅した生物種はほとんど人間によって絶滅に追いやられたと論じています。
私は、事実近代において欧州諸国が産業発展を競い燃料供給のため樹木を乱伐し、不毛となるや無計画に化石燃料へ転換したことが地球環境を急速に悪化させた原因だと思っていますが、現在では全ての生物種はその運命を人間の手に握られていると言ってよいでしょう。
壮大な食物連鎖、生態系の構成員である原虫や微生物に至るまで例外ではなく、熱帯雨林などの生息場所の運命が人間によって左右されており、『大自然の営みの運命』を人間が握っていると言えます。
私は永年緑化ボランティアを組織し百数十万本の植林を行ってきましたが、今回は、べトナムでの植林に従事してきます。 15年に及ぶベトナム戦争とその後3年にわたる対カンボジア戦争、中越紛争で40%もの緑が失われ、戦後四半世紀たった現在でも荒廃した国土は人々に自然の恵みを与えてくれるほどには回復していません。ある一定地域における生態系を見ると、自然破壊はまず生物相の貧化つまり生物量の減少と生物種の減少として顕在化してきます。今、貴重な緑を残している発展途上のアジア諸国に対して、日本人こそが先進国家のたどった轍を踏まないようノウハウを伝えて行くべきだと考えています。
私も議会にあって、アジア大都市ネットワークを推進し諸国の大都市議会との交流を深めながら、環境に負荷をかけない産業発展と人材育成こそがアジア全体の生活改善につながるとの信念でアジアの都市外交に取り組んでおります。
さらに誤解を恐れずに私のモットーであるグローカルとの関連について申し上げるならば、まず、今求められている、私たちの生活に直結した地域リーダー像について、無為無策のリーダーは論外です。しかし、その昔孔子様が『郷愿(きょうげん)は徳の賊なり』と言ったとのことです。これは狭い視野で地元の利害、地元のためだけを正義として動く人は世の中のためにならないばかりか、結局はその地域の害となる。と言う意味だそうです。文明によって政治的経済的にも文化的にも世界が隣りあわせとなってしまった今日、重い言葉だと思っています。まさに視野の広い地域リーダーを得なければならない時だと思っています。
都民福祉は財政など状況を踏まえ広域的連携を踏まえ進化すべきで、子どもを安心して産み育てられる東京、健康で心豊かに暮らせる東京づくりに重心をシフトする時だと思っています。私は、貴重な自然が残された多摩を東京都再生、都民蘇生の拠点にすべく東京と多摩の英知と力を結集し活路を拓いていく決意です。
※グローカルとは グローバルとローカルをあわせた造語です。地球全体に視野を広げながらも、身近な地域のことから行動していくことを意味します。三田都議はオイスカ東京議連のアジア地域での植林活動などグローバルな活動にいち早く取り組んできました。
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